みんなの間の大事な作業

手ぬぐい Packing

周年を記念して手ぬぐいを作りました。
基本的には地味なものというか
佇まいが静かなものが好きなんですが、
小物で少し遊んだりするのは好きでして。
中でも布物は入れ替えしやすいし、
柄がまんま見えるんじゃなくて、
ゆらいだり重なったりして断片的に見え隠れする
様子も好きなんですよね。
というわけで、手ぬぐいです。

図案のモチーフは「梱包」。
これは打ち合わせの際に
「ラダーからイメージするもの」の話をしていて、
今回デザインをお願いした土谷翠さんから
出てきたものです。

梱包については、緩衝材を極力使わないようにずっと考え続けてるし、
作り手からお店へ、お店からお客さんのお家まで、
商品を無事に届けるために必要な作業です。
でも、基本的には表に出ることがない裏方仕事で、
その地味さがラダーらしくていいなぁと思いました。

イラストレーターである土谷さんにお願いしたのは、
彼女のイラストが好きなのはもちろん、
それ以外の部分でセンスや感性に
とても惹かれるところがあったから。
どういう形になるかはわからなかったけど、
絶対いいものができるという勝手な信頼感がありました。

はじめはイラストの案を提案してもらって、
何度もやりとりを重ねる中で段々と図案へと移行していき、
最終的に今の形になりました。
抽象的なお願いでとてもお手間をかけてしまったけど。
おかげでいいものが出来ました！

手ぬぐい好きの方からすると
注染か手捺染かは気になるところかと思いますが、
こちらは手捺染。
注染はきれいに裏まで色が抜けるメリットがあるけど
細かい表現は少し苦手で、
手捺染は裏まで完全には色が抜けない代わりに
細かいところまで表現できるメリットがあります。
今回はイメージ通りに図案を再現したかったので
手捺染を選びました。
その辺りはどちらを選んでも一長一短あるので、
特徴としてご理解くださいませ。

あと、手ぬぐいを使ったことがある方にはおなじみかと思いますけど、
短辺の両端は縫われていません。
なので、当然ほつれてきますが、
使っていくと落ち着いてくるのでご安心を。
縫ってないのはもちろんさぼってるわけじゃなくて、
縫わないことで布の重なりができない分早く乾くという
利点もあるので、こちらも一長一短ですね〜。

用途は手拭き、ハンカチの代わり、首から下げる、食器類の埃よけ、
お弁当包みなどなど挙げればキリがありませんので、
どうぞお自由にお使いください〜。