お箸も背筋もまっすぐ伸びる
ユシギのお箸
このお箸に使われてるユシギという木は、
ちょっとスモーキーな木肌の沖縄の木で
紫檀や黒檀の代わりに使われることもある硬木で
杖や木刀などに使われるそうです。
だからお箸にはピッタリ。
でも、無垢の木のお箸は反る。
そんなイメージがあるかもしれませんが、
ユシギのお箸はなるべく反らないよう
手間暇をかけて作られています。
まずは荒取りといって、2種類のノコギリを使って
完成形の二回りくらい太い棒状にしていきます。
それを茹で、その後あえて無茶な乾燥方法で茹でた棒を乾かします。
木にとって厳しい状態にさせることで、
曲がる可能性があるものは曲げてしまうわけですね。
極限状態を経ても反りの出なかったものはセーフ。
削って直りそうな程度の反りならひとまずキープ。
明らかに反りが出たものはアウトです。
セーフだったものとキープしておいたものは、
それぞれ別枠で丸ノコと鉋を併用して中仕上げしていきます。
その後もう1度無茶な乾燥にかけ、セーフは反らなければ最終工程へ。
キープも反りが出なければ敗者復活となります。
そうして残ったものたちは晴れて仕上げの工程に進み、
仕上げ用の鉋で削られ、えごま油・くるみ油・みつろうを混ぜた
ブレンドオイルを塗り込んで完成です。
目に見えることじゃないけど、
長く気持ちよく使ってもらえるように丁寧に仕上げられています。
形はベーシックながら先が細く仕上げてあるので摘みやすく、
ウレタンでコーティングしたりしてないから滑りにくい。
端っぽだけを細くするんじゃなくて、
自然とテーパードした形になってるので全体的に少しスマートです。
でも「細いお箸」って印象を受けるほどじゃないから
変に気は使わなくても大丈夫かと思います。
子供用は安全面などを考えて先は細くしてありません。
子供箸と言っても大人用が23cm、子供用が20.5cmなので
10歳くらいからかなといった感じです。
小柄な女性だともしかしたら子供箸の方が使いやすいかもしれませんね。
お弁当用にもいいかも。
箸先の仕上げだけじゃなく、
箸頭の角なども細かく面取りしてあるから、
硬い木だけど手に持った印象はむしろやわらか。
もちろん使うときも痛くありません。
とても端正な作りで、お箸を持つと
ちょっと背筋が伸びるような凛としたお箸です。
細かな配慮が積み重なって、
しっとりとした色気のような雰囲気のある
佇まいになっていると思います。
個人的には使用感は八角、物として好きなのは四角と
甲乙付けがたしで困ってしまいます。
- サイズ
- 八角・四角:230mm / 10g
子供:205mm / 9g
- 材質
- ユシギ
- 生産国
- 日本
- 備考
- 木目や色合いが1点1点異なります。予めご了承ください。